所さんから学ぶ「権利を主張しない」という選択肢

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もう1ヶ月も前の記事ですが、著作権をはじめとするクリエイターが持つ様々な権利について面白い記事がありました。

所ジョージが若手芸人に助言 「1つのネタにしがみつくな」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151211-00000002-pseven-ent&p=1

テレビでもお馴染みのタレント、所ジョージさんのインタビュー記事です。

所さんといえば、バラエティ番組での司会など、芸能人、タレントとして有名ですが、その一方で自身で作詞作曲をして歌うというシンガーソングライターでもあることはご存知の方も多いと思います。
他のアーティストではマネできないような、独特のセンスによるタイトルや歌詞が特徴的で、テレビ番組主題歌になっている曲も多数あります。

権利放棄がカッコイイ

このようにクリエイターでもある所さんですが、上記記事の中で気になることを発言しています。

若い頃は権利を自分で守らないと芸能の仕事は成り立たないと思っていたけど、この歳になったら権利なんか放棄したほうがカッコいい。

あとさ、もう終わった仕事の権利なんかに引っかかってると、次の仕事がおおらかな気持ちでやれないじゃない? それが嫌なんだよね。やりたいことは次々と出てくるからさ

私はこのブログにおいて「権利を守ること」を重視して記事を書いていますが、それとは逆の考えも非常に重要なものだと考えています。

権利を主張するか、放棄するか

大前提として、権利は大切なものです。
その権利によって自分に利益をもたらすことができますし、また自身の思想や感情を創作・表現したかけがえのない作品たちを他者からの侵害から守ることができます。
自身に利益が生まれてこそ、次の創作活動に尽力することができますよね。

でも、その一方で、権利を過度に主張することで、かえって自己の創作物にとって不利益となることもありますし、流通が阻害されることも考えられます。
それでは、苦労して生み出した創作物の存在意義が薄れてしまうという、悲しい状況になってしまいます。

日本の著作権法でも、第1条において

(略)これらの文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作者等の権利の保護を図り、もつて文化の発展に寄与することを目的とする

と謳われています。
権利の保護を図りつつも、文化の発展に寄与することが著作権法の目的であるわけです。
特定の者が権利を独占していては、文化の発展には寄与しないはずです。

著作権にとって常に留意しなければならないのが、この権利行使のバランスだと考えています。

権利を放棄することで、その創作物からの直接の利益は得られなくなってしまうかもしれませんが、権利放棄により創作物を利用しやすくすることで広く知れ渡り、別の方向から利益がもたらされることがあるかもしれません。

このブログも、文章についてはクリエイティブ・コモンズによって(条件を満たせば)自由に利用できるようにしています。
これは、一人でも多くの方に著作権についての理解と関心を持ってもらいたいという思いからです。

この権利行使のバランス、なかなか難しく奥が深いものですが、しっかり向き合っていきたいですね。

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